首元がやや高めにデザインされたモックネックモデル〈DINANT(ディナン)〉。
ヴィンテージスウェットやアランセーターから着想を得た、ゆったりとしたシルエットとドロップショルダーが特徴の一着です。
一見シンプルに見えますが、その作りを知ると驚くと思います。
MOTHER HAND artisanのニットは、一般的な製法とはまったく異なり、縫い目(シーム)を極限まで抑えることにこだわっています。
首元も例外ではなく、縫い代がなく身頃と一体で編まれているため、触れると驚くほどフラットでなめらか。
まるで一枚の布を身にまとっているかのような、自然で心地よい着用感が生まれます。
特に目を引くのが肩のデザインです。
糸に重みがあるため、スーツ作りの理論を応用し、肩に傾斜をつけて動きやすさを追求。
点ではなく面で支える構造が、袖を通した瞬間に肩周りのもたつきを消し、身体に沿った美しいラインを描きます。
この形を生み出すには、編み目を細かく調整しながらアームホールとネックを同時に編む高度な技術が必要です。
永井はま子さんが家庭用手横編み機で一目一目丁寧に仕上げているため、一日に編めるのはたった一着というのも納得です。
さらに、永井大作さんが左右の脇とアームホールをすべて手でリンキング(編み地の縫い合わせ)しています。
ミシンではなく、針を一本一本通しながら編み目をつなぐ作業のため、裏側から見ても驚くほど美しい仕上がりです。
袖口はリブの切り替えなしで、減らし目で自然にフィット。
内側にも縫い目がないため、肌当たりはとてもなめらかです。
素材にも特別なこだわりがあります。
使用しているモヘアは南アフリカ産スーパーファインキッドモヘア、シルクは野蚕の生糸を使用し、各3本ずつ計6本を交撚した“ヘビー級”の特注糸で編み上げています。
一般的なモヘアニットの軽やかさとは違い、しっかりとした密度と重厚感を備えた、希少なモヘアセーターです。
カラーはブラウンをベースに、深みのあるミックストーンをセレクト。
光に当たると美しく、立体的に着用するとさらに魅力が増します。
シンプルなボトムスとの着こなしはもちろん、ボリュームのあるギャザースカートと合わせればエレガントに。
一枚で様になる、特別な一着です。
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【ITEM】 “DINANT”MOCK NECK SWEATER
【MATERIAL】 SILK 62% / MOHAIR 38%
【COLOR】 WONDER(MIX BROWN)
【SIZE】
2:肩幅53cm/身幅59cm/袖丈53cm/着丈68cm
4:肩幅58cm/身幅64cm/袖丈54.5cm/着丈71cm
【PRICE】 \80,080(税込)
【MODEL】160cm (SIZE2を着用)
【ATTENTION】採寸はすべて手作業・平置きで行っているため、多少の誤差が生じる場合がございます。予めご了承ください。