【Noriko Matsumoto 】Natural Black Alpaca Stole
昨年は、ご紹介後すぐに完売してしまった、織物作家の松本宜子さんの手織りのストール。
店頭でご覧いただけなかった方も多くいらっしゃったため、今年もお願いして少量ではございますが、製作していただきました。
松本宣子さんとの出会いは、偶然見かけた一枚の画像から始まりました。
その美しさに魅了され、思わずすぐに連絡を取り、名古屋にあるアトリエにお伺いさせていただきました。
最初に驚いたのは、作品を拝見する前に感じた松本さんのお人柄でした。
職人気質で、一本筋の通った考え方を持ちながらも、社会に対する自身の役割に広い視野を持っている方でした。
以前は大手企業で働かれていた経験から、相手に対する常に配慮された態度が伺え、目の前の仕事に全力で取り組む素晴らしい姿勢に、私も多くのことを学ばせていただきました。
松本さんは、日常生活の中で自然からインスピレーションを受け、それを作品に昇華させています。
天然素材を使用し、できるだけ長く使っていただき、役目を終えた後は土に還るような作品を織り続けたいと考えています。
松本さんの手によって、天然繊維と天然染料のみを使用し、時間をかけて織り上げられたテキスタイルは、言葉では言い表せないほどの魅力があります。
松本さんの美しい手仕事を少しでも多くの人にご覧いただけるよう、一本の動画を撮らせていただきましたのでぜひ、ご覧ください。
【製作風景】
-Profile-
1997年
Saterglantan 織物サマーコース参加(スウェーデン)
2003年
The Surrey Institute of Art & Design University College BA (Hons) Woven Textiles 卒業〈イギリス)
2004年
The Surrey Institute of Art & Design University College MA Contemporary Crafts Woven Textiles修了(イギリス)
2004〜2007年
University College of the Creative Arts〈イギリス)Textileコースにてアーティストレジデンスとして在籍
2012年
名古屋芸術大学デザイン学部非常勤講師
現在 名古屋にて制作
今回製作のテーマは、アートとしての「作品」をファッションにどう落とし込むかということでした。
一般的な作品はクラフト性が高く美しいアートとして評価されますが、それを時代に即したファッションアイテムに変換するのは難しいと感じていました。
松本さんとの相談を通じて、糸の選定から織り方、サイズの切り口まで慎重にアプローチしました。
まず、柔らかくて強い特性を表現するために「黒」のアルパカ糸を選び、風合いと奥行きを持たせるために染色されていない原毛色のブラックの糸を使用しました。
この糸は非常に希少で、光に透かすとわずかに茶色みがかった美しい天然色を持っています。
織り方は、クラフト性を引き立てつつ立体的な表情を持たせるため、綾織りをベースにしたジグザクな斜めの線を描く2/2斜紋(綾織り)の変形を採用しました。通常の綾織りでは出せないフェルトのような質感を縮絨させることで表現しました。
サイズにもこだわり、アウターとの相性を考慮してW50cm×H180cmに設定しました。
大判のショールではなく、ファッションアイテムとしても取り入れやすいストールサイズを選びました。
最後に、松本さんの信条である“上質な布”とは、人がコントロールできること。
その考えに基づき、低速かつ丁寧に織ることで、空気をたっぷり含んだ風合いを生み出しました。
是非、触れてみて、巻いてみてください。
ストールはその存在感だけで絵になり、首元に巻くとさらに雰囲気が増します。
【ITEM】NATURAL BLACK ALPACA STOLE
【MATERIAL】ALPACA 100%
【COLOR】NATURAL BLACK
【SIZE】F : W50cm×H180cm
【PRICE】¥41.800(IN TAX)
【MODEL】160cm
【ATTENTION】手作業による平置きでの採寸の為、多少の誤差が出る場合がございます。予めご了承ください。